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令和四年 壬寅(みずのえとら)歳旦三つ物 [連句]

2022
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今年も自解、自注を。自解を読んでも難解。何時ものことながら。年賀状に付記したものの読む人は少なかろう。

令和四年 壬寅(みずのえとら)歳旦三つ物

発句 読初め 青空文庫 山月記
脇  四神白虎の 博多人形    
第三 喜寿半寿 蒲柳のめをと 永らへて  

発句
 山月記についてはこのブログで2012年10月に書いている。
文庫本で読んだあと、青空文庫で中島敦の南洋話なども読んだ記憶がある。

中島敦 李陵・山月記を読む
https://toshiro5.blog.ss-blog.jp/2012-10-03

 最近家人も「らじるらじる」で山月記の解説を聞いたと朝食時に話題にしていた。

 歳旦三つ物の発句にしたのは、勿論山月記の虎をイメージしたからだが、電子版青空文庫でも読むことが出来て便利な世の中になったものだ、と思った記憶が蘇ったこともある。
 「読み初め」という季語は座右の書を取り出して読むこともあると歳時記に書いてある。

 どなただったのか覚えていないが、平成元年、福岡勤務の時に博多人形干支物の虎の座像を頂き、ずっと本棚の飾り棚に置いて眺めていた。
 博多人形は素焼きの粘土人形。400年の歴史ある博多の伝統工芸品である。
 昭和61年1986年が寅年。自分の福岡勤務は2年後の昭和63年(辰年)から平成元年までの1年1ヶ月だったが、なぜ寅年の人形なのか今なお謎。


 白虎は高松塚古墳の壁画で有名になった四神、四獣の一つ。西方を守る。玄武が北、東は青龍、南朱雀である。
 会津藩鶴ヶ城の白虎隊の悲劇はよく知られているように少年隊である。玄武隊が老年、青龍隊、朱雀隊がそれぞれ青年、壮年の藩士で構成された。季節でいえば白は秋、玄は冬、青は春、赤が夏というが、合っているか余り自信が無い。

第三
 我が家は家人が数えで喜寿、自分が満で半寿。蒲柳の質の夫婦ながらよくここまで長生きができた。永らへるにはそんな意味を込めた。神に感謝せねばならぬ。そして世話になった全ての人にも。
 
おまけ
 歳旦三つ物を作っている過程で出来たもう一つのめでたい三ツ物。

発句 吉左右は 孫の合格  春隣   
脇  おなごばかりで カウントダウン 
第三 閉月や 沈魚落雁 花羞て

発句
 吉左右とは嬉しい便り、知らせのこと。

脇 
 孫は女児だった。その孫が成長し、仲良し四人組で大晦日に女子会を。女子会果てて、除夜の鐘鳴る。カウントダウンだ。

第三
 四人は皆容姿淡麗、見れば、月は雲に隠れる、魚は泳ぐのを忘れて沈んでしまう、雁はビックリして飛ぶのを忘れて落ちる、花さえ恥いってしまう程の美人だ。中国の四大美女のように。

※閉月美人-貂蝉(ちょうせん)、沈魚美人-西施、落雁美人-王昭君、羞花美人-楊貴妃。
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