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俳句、川柳、短歌 [マイeハウスアーカイブ]

俳句 HAIKU

注記:アンソロジ爺「はっくしょん」では写真俳句で見ることが出来る。ここには全ての駄句を掲載した。
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やれ八十路雪の夜の夢横枕 2020
涙目に凌霄(のうぜん)の花数増して
悪(ワル)という割に詫びしげ悪茄子(わるなすび)
訳ありの河内晩柑味結構

野分荒れ千葉の弱者のミゼラブル 2019
寝て打てばライン乱れる夏の夜

復活の花遅速ありカニシャボテン 2018
秋晴れや 解体ショベル合掌す

滑りひゆ(スベリヒユ)ワタシのことかポーチュラカ 8月 2017(「ひゆ」はくさかんむりに見)
やまどりの長き尾一関いま雲に 2月 (折句)

眼裏(まなうら)に白鷺を見てくらしをり 2016 
八国は見えずみずきの花高し
亡き友の笑顔がつらし青楓
隈府から東都に飛びし蜜柑穂木
楠若葉なゐに崩れし隈府城

幼子やまだ時間あり午睡(ひるねまで2015
右手(めて)上げて ピンクの信号毛布猫

口福や花見大福善福寺2014
眼福や花とかわせみ善福寺
ゆくりなくかわせみにあう花見かな
寒明けや気くばりボスのお別れ会 2014

初孫は男の子なり若緑  初案初係ぞ若松様よエイショーエ 2013
春さむき春のあかつき有明山

六月の六日吉左右(きっそう)七年目 2012
懶翁が猫と遊ばぬ暑さかな 2012
仰向けの猫バンザイの暑さかな
新宿の地下鉄駅の百千鳥
老鶯(ろうおう)や地下鉄駅の谷渡り
おぼろ夜や地下に消えたるゆめもぐら
ゆりかもめ東京ベイに舞い翔びて 2012(もぐらは季語ではない。「土竜追 い土竜打ち」は新年とか)
(ゆりかもめ 都鳥のこと冬)
英英の辞書を枕に仔猫哉 2012
水彩の美男自画像妻呆れ
自画像や己惚れ鏡こわれけり
絵も文もアブラカダブラ春隣り
水彩を学び八年破連(やれはちす)
淡彩は茄子の浅漬け白小皿
妻の絵を描き損じけり老いの春

クリスマス子猫に二つプレゼント 2011
引越しの猫に木天撃(またたび)キャリー籠
リフォームや壁に仔猫の出入り口 

糸瓜忌や墨汁一滴eブック 2010
電子本病臥漫録瀬祭忌
蛇瓜の一本だらり劫暑かな
くちなはににたうりまっつぐぶらさがり
蛇瓜や乾坤指して油照り
葉の陰のみどりまんまるかぼすかな
真玉のかぼす搾らむ麦焼酎 2010 
ふゆばらや麻酔科女医の声やさし 2010

冬ざるるアイスプラント塩きらら 2009
目黒区によくぞ残れる実習田
採り時を教へぬキウイの硬さかな

白桃や藍胎漆器に盛りにけり 2008
大白桃大白皿に座しにけり 
白桃やありをりはべりいまそかり
五年かけ二階へ這ひ薔薇のぼりけり
春炬燵出でて伸びするヨーガ猫
春ヨーガ猫にまなびてしなやかに
春隣り猫のポーズのヨガ優雅
やまももの青玉熟れて金、朱、赤 2008
やまももや遅疑逡巡もせず熟れて
春潮やさかしまマンション船溜まり
潮引きて絵は仕上がらず佃島 2008
個島小魚光る春の潮  

神無月天使のラッパトテチテタ 2007
秋天に向かひて鳴らそ天使たち
栃わかば明日は晴れよ破れ傘
寒酒や父の形見の河豚徳利
元旦や産直蝋梅ふくいくと 

秋色の水色透けて穂高川 2006
美術館壁燃えにけり蔦紅葉
田の中の耳塚暮れて秋深し
秋の夜半アガサ読む妻鼻めがね
大雨や角の眼膜れかたつむり 2006.6大塚操君逝く(折り句)
高尾山リフト掠めるがくあじさい 高尾山に登る
二十年振りの高尾ぞ信長忌
足弱や復路はリフト高尾山
ふたむかし前も梅雨寒高尾かな
登山口足弱愛でし七変化
ゆきのしたの花を撮る娘や高尾山
緑陰や足弱あまた薬王院
梅雨高尾天狗てふ蕎麦食ひにけり
足弱と高尾登らん樫若葉
病む梅葉孕み雀の飯どころ
青梅のひとつ落ちけり諸事気鬱
おもいだすひとひとりありはなのした
ジーンズをまくり足湯や花疲れ
白き脛漏らし足湯や花疲れ
ニン月やもう迅き日を嘆きおり
エルサイズ四人で三個寒卵
セーターをせめて二枚に老痩躯 

飯桐の実のおびただし過ぎし日よ 2005
小春日や母校茫々筑波山
急ぎ足ななかまど散る馬車通り 2005 稲葉精次さん追悼句(折り旬)
人形を描き終わりて九月尽 2005 九月尽陽暦11月初旬
龍棲見て水かさ増すや秋の滝
ふるさとの友の冗談厄日かな 2005 厄日=二百十日9月1日ごろ
短夜や平均律の果てしなく
故郷の友と浴びけり滝しぶき
河竜忌やわが誕生日皿洗ふ
この佳き日ジューンブライド髪飾り 2005
山々は滴(した)たり笑ふ上高地 2005
嘉魚棲みて明神池の佳き日哉 嘉魚=岩魚のこと。
六月の花嫁映す神の池
明神池鴛鴦涼しよき日かな
赤い葉のときわまんさく花も染め
故郷の友の父逝く竹の秋 2005-4祐ちゃんの御父上のご逝去を悼み 

御徒町女義太夫夏袴 2004
おかちまちをんなぎだゆうなつばかま

故宮にて碧翠白楽息を呑み 2003冬

実をつけてなお花やめぬ石稲かな 2004夏
被爆せしおうな傘寿や半夏生 2004 夏

百千鳥宿に来て鳴け吉左右(きっそう)と 2005 春
津波の心に懸かる冬の月 2005冬
緋桜や冠雪高きマウナケア
寒昴四百年の光とや
ひとりだけ蘭の花好き今もなお 亡き友 平井 隆君 追悼句(折句)

秋澄みて魚鐸鮮やか海印寺 2004秋
山王様汗と賽銭放り投げ 2004夏 願い事を祈りて

意馬心猿鬱金桜に風と消え 2003冬

連句RENNKU

連句はアンソロジ爺「はっくしょん」に全て掲載しているので省略した。

川柳SENRYU

淡彩の美男自画像妻呆れ 2012
自画像や己惚れ鏡こわれけり

古希過ぎて鏡のうぬは白髪鬼 2010
古希なれば鏡のうぬは布袋腹
古希ならばあやかりたけれ福禄寿
古希なりて我が夢のゆめ寿老人
古希迎え弁財天とサファイア婚
古希ならば無理してつくれ恵比須顔
古希老に小槌貸してや大黒天
今ぞ古希毘沙門天のご加護あれ
古希なれど足るを知らない福·禄・寿
撃たれねばジョンレノンは今年古希

スローヨガ描に学びて美しき 2010

抗うつの薬効きけり菊日和 2009

はんびょうにん3題
朝寝して昼はうたた寝晩早寝(半病人) 2009
古稀近し猫に教わること多し (半猫人)
淡彩や5年習ひてなを半端(半猫人)

これあたしモデルの嗤ふラフスケッチ 2008

どたきゃんや魔女の一撃芝日和 2007

ネリネとはあたしのことね曼珠沙華 2006
どたきゃんの言い訳長く見苦しき
足弱はあなたのことよと妻笑ふ 2006
手弱女と足弱とは異な女郎花
五円でも利息は利息メガバンク
リモコンや我は弓手に妻右手に

母白寿押す姉は古希車椅子 2005
日に三度帽子忘れる木の髪

我がパートナー評句
鬼神かな森を越えたるショートカット2005 10
鍼がやに効いて飛距離がぐんと伸び
基礎ありて応用自在70台
月一や血湧き盛るは五輪のみ

フィットネス帰ればあとは寝てばかり 2005· 8
百切りて妻に赤飯せがみけり 百切りて低血圧の仲間入り
手弱女に最前列の専用車 2005.5
ピン抜けばカップが消える飛蚊症 2005春
化けて出ろ三十年の一人部屋
花便り西武沿線異常なし
冬花火みんなはらはら種子島 税花火宗匠すぐに添削し

秋深しラフの深さに泣かされて 2004秋
越えられぬティーグランドのバカの壁  2004秋

短歌TANKA

喜寿の歌五首ほか 2017
喜寿の会六十年の再会に 面影浮かぶ人一人いて
九十歳何がめでたい喜寿なれど 喜ばずや蒲柳の我は
「TENQOO(天空)」に祝いし喜寿の目の下の 「東京ビル」に新人がいた
いまどきは「ハルサイ」を聴く中二病 綾香聴く喜寿我は何病
喜寿の年九年ぶりの内視鏡 画面の大鵬朱き雄の目

二っ上病みし兄の乾く喉 姪の飲ませし水に微笑む(一月 蘇我にて)
一つ頭上がらぬ先輩の訃報に悲し「WAKITYAN!」の声(一月柳井さん逝く)
籾蒔いて水やるだけの三か月 ワインバケツに稲の花咲く(五月バケツ稲づくりに挑戦)
アイフォーン冥途の土産と買い替えて ユーチューブにて裏技磨く(五月鷺宮ドコモ)
教え子の兄の手紙を読む前に 母なる人の訃報とぞ知る(六月長男敏博君が喪主)

連作戯れ歌後期高齢 2015
滑稽を腰折れうたに詠み込みて 明断頭脳ボケのはじまる
真実を吐けばすべてが狂歌(うた)になる 白髪頭の蜀山人か
二年後に喜寿祝わんと願いけり 幾つになっても極楽とんぼ
鰻食ふ茂吉あやかり喰べている スーパー目玉さんま蒲焼
歩くより車が楽と言い訳し 逆走怖いが免許更新
たびぐつと暖パンはきて渋谷まで 破廉恥爺に怖いもの無し
光陰は新幹線と思いしが 乗ることは無いリニアのごとし
妻や子に悪態をつくかたわらで 憎まれ爺は猫に優しき
ヴァーチャルに遊ぶ老人のアイパッド 白煙のぼる玉手箱かな
億劫と鬱は紙のうらおもて 思い知らさる老懶(ろうらん)の春
億功はそも人の世の常なれど 無洗入浴老痩駆かな
バロックの通奏低音聴いてみて イヤホンはずし難聴を知る
朝ドラの祖母を演じる女優こそ わが青春のアイドル愛(かな)し
愛しあい罵りあいて借老の 洞穴人りて半世紀過ぐ
めでたくも金婚式と重なりぬ 蒲柳の夫婦(めおと)感謝あるのみ

難読の甘里(とどり)の園の八重桜 鬱金(うこん)御衣黄(ぎょいこう)普賢象(ふげんぞう)とや 2013
はるかなる八重の桜は散りぬるを 廿里(とどり)の園は軍畑(いくさば)の跡

海しゅうは車も漁船も流しけり 家もろともに人もろともに 2011
山火事の消火のごとく原発へ ヘリのバケツで水を撒くとは
ひと気なき浜を彷徨う黒い牛 ペレット飼料は牛舎にあるぞ
校庭のグランド削るパワーショベル 子等の心も削られてをり
あっけなくなゐと 海せうこの国を 三たび被爆の国と定めり

冬夕焼け別府湾は暮れわたる 30年前の記憶のとおりに 2011
友は皆30年前の顔をして 麦焼酎のかぼす割り呑む
朝日さす日出の出島の的山荘 城下鰈は今もあるらむ

手製にて我だけのため書を編まん 天上天下唯我独本 2010

懲りもせず絵の具重ねて反故の山 わが淡彩は不透明なり 2008
御衣黄に更の字あてしおっちょこちょい 花便りにてお詫び訂正

河豚形の徳利は父の形見にて 量を減らせと毎夜声する 2007

安曇野にて
田仕舞いの安曇平はけぶりけり 大王眠る耳塚暮れて 2006
禄山の美術館は燃然えにけり 煉瓦の壁を這う蔦紅葉

歳ふりて昔の勤め前世の ことの如くに遠くなりけり2006

淡彩のペインズグレイ向日葵の 黄色になじみ輝きにけり 2005
レントゲンわが頸椎は歳ふりて 線の乱れを医師は指摘す 2005

かちまけはきさらぎ十日きまるらん かみにいのりし寒晴れの朝 2005
我が生はなんじゃもんじゃの白い花 これはなんじゃこんなもんじゃ 2005

いま鬱か訊ねし妻の眼を見ずに いや燥かなと小さく答えり 2004
朝食を済ませたばかりあ昼だ ドナルドダックよ我がボケ止めて 2004


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