SSブログ

はじめに 俳句帖ハイクチョウ、発句集ホックシュウ、「はっくしょん」 [雑感・随想]

2002.2
 願はくば朧月夜の落ち椿 

 病間や解きかねる謎のメモの数

 などの句を残した坪内逍遥は還暦頃から作句をはじめたとのこと。
「句も歌も師なし季もなし格もなし字あまり避けず調べにも拘わらず」と、全くの自己流と言うが、さすがに余技の域を脱しているのではないかと思う。それにしても逍遥ともあろう方がなんという謙遜・謙譲。それだけ俳句というものに奥深さがあるということなのだろう。

 月も世をのがれて入るや山の雲  永機 
 風待っていたように散る木の葉かな   幹雄

 子規がやり玉にあげた月並み俳句の代表的なもの。理屈がからみ俗臭ふんぷんたるものという。そう言われると、自分の句はややこれに似ていなくもない。しかし初心者はおおかたこんなものだろう。
 腸詰俳句、工事俳句といわれようが、楽しんでいるのだから余計なことは言ってくれるなとも思う。そのうち、まぐれで一句くらいは良いものが出来るかも知れない。
 世に「俳人殺すにゃ刃物はいらぬ、それがどうしたと言えばよい」という。たしかにあとで自分が作った句をみて、え、それで何を歌いたいのと自問してみるとたいてい情けなくなる。
さて、もともとことばあそびや音韻連想のだじゃれなどが好きである。いにしえより詩歌は何によらずことばあそびが入っていたのだ。
 そこで「句集」とするにはおこがましいので「俳句帖」として
俳句帖ハイクチョウ、発句集ホックシュウ、「はっくしょん」とした。うん、くしゃみだ。風邪か。それとも誰かが噂をしてるのかな。嚔 くさめは冬の季語。くしゃみ、くつさめとも。

  数えられゐたるくつさめ三つまで  伊藤白潮

7D0E652C-279A-40F5-A2E3-967FB06C1B83.jpeg

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

-|2002 処女句 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。